この記事でわかること
- 航空機のシール作業で重要な道具「シーラントガン」の役割
- 現場で起きていた「移動時の落下・機体への傷つきリスク」という課題
- 身近な工夫で解決した「保護材+マジックテープ固定」の改善アイデア
- 小さな気づきを品質向上につなげるトーエイの改善活動
小さな気づきが大きな変化に!現場の「困った」を解決
毎日の仕事の中で、ふとした瞬間に感じる「ちょっとやりにくいな」「時間がかかるな」「もっと安全で楽に作業できないかな」という疑問。トーエイの航空機製造の現場では、こうした日々の現場での小さな気づきを大切にし、作業員自らがアイデアを出し合って改善活動(カイゼン)に取り組んでいます。
今回は、数ある改善活動の中から、作業効率と品質向上に大きな成果を上げた「シーラントガンの落下・傷つき防止対策」をご紹介します!
シール作業の要「シーラントガン」とは?

航空機製造の現場では、機体の気密性や防水性、防食性を確保するために、接合部に特殊なシール材を隙間なく塗布する「シール作業」が欠かせません。このシール作業を行う際、シール材を正確に盛り付けるために最も重要な役割を担っている道具が「シーラントガン」です。
改善前の課題:移動時の落下と機体への傷つきリスク
現場では、航空機のタンク内など狭い場所へ移動しながら作業を行う場面が多くあります。その際、以下のような問題が発生していました。
- 岡持ち(道具箱)からの脱落:タンク内への移動時に、岡持ちからシーラントガンのヘッドが滑り落ちてしまう。
- 機体への接触リスク:落下したガンやヘッドが機体に当たってしまい、デリケートな機体を傷つけてしまう恐れがある。
航空機製造において、機体への傷は絶対に防がなければならない重大な品質管理項目です。「作業のたびに落ちないかヒヤヒヤする」という作業員の精神的な負担も課題となっていました。
改善内容:保護材の追加と岡持ちへの固定
そこで現場担当者が考案したのが、身近な材料を活用した2つのシンプルな工夫でした。
ガンのヘッドにプラスチック保護材を装着

万が一機体に接触したとしても、機体に傷がつかないよう先端ヘッド部分を保護。
岡持ちにマジックテープを取り付けて固定

移動時は必ずシーラントガンとヘッドを一体化させ、岡持ち内でマジックテープでしっかり固定できるように改良。
改善の効果:安心感と作業効率が大幅アップ!
この小さな改善を実施したことで、現場には大きな成果が生まれました。
- 落下事故の完全防止:移動中に岡持ちからシーラントガンが飛び出したり落ちたりすることがなくなりました。
- 機体への傷つきリスクをゼロへ:先端の保護材により、万一の接触時にも機体を傷つける心配がなくなりました。
- 作業効率と安心感の向上:道具の脱落を心配することなく移動・作業に専念できるようになり、作業スピードと安全性が向上しました。
まとめ:現場の小さな声から、確かな品質をつくる

今回の改善は、日常業務の中で感じた「ちょっとやりにくい」「危ないかも」という現場の些細な気づきからスタートしました。大がかりな設備投資を行わなくても、現場のアイデアひとつで安全性を高め、航空機製造という高い品質基準を確実に守ることができます。
トーエイの航空宇宙事業部では、これからも現場一人ひとりの気づきを大切にしながら、より安全で高品質なものづくりを目指して改善活動を続けてまいります!





